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[無料公開ページ] クラス3

64. 二本指を追いかける〜視線で操る ペアワーク

アドヴァイス

鈴木:動かされる身体の変形版です。相手の身体を色々に変形出来るワークです。
二本指で相手をコントロールします。

D:これはコントロールする側もアクロバティックな動きをし始めますね。

鈴木:そうなんですよね、両方の身体が面白くなってくるんです。「音楽が止まったら、動きも止める」「スローモーションで」というお題を追加して緩急をつけます。小学生くらいですと、こういうワークをすると盛り上がり過ぎちゃって、体育館を走り回ったりしてしまいます。そうなったときに、「はい、今度はスローモーション!」というと、場の雰囲気が変わって集中力が増します。

D:スローモーションという方法で集中力が上がるというのは、一体どういうことなんでしょうか。

鈴木:「ゆっくり」というのは実は難しい。「ゆっくり動いて」というよりも「スローモーション」という言葉の印象も重要なんです。みんなの中に「スローモーション」という感覚は既にあって、漫画やアニメーションでそういうものは理解できているわけです。伝わりやすい言葉を使うというのは重要です。それから、相手を変えてやってみるのも効果的で、相手によってコントロールしにくい人とか、しやすい人とか違いが生まれますね。これは飽きないでずっと出来るワークなんです。やっているうちに、はじめはその場だけで動かずやっていたチームも、だんだん空間を移動してやれるようになる。

D:この次に、指ではなく視線で、というちょっと難易度が高いワークに発展しますが、みんな上手に出来ていますね。指という具体的な指示から、視線という抽象的な指示というか、目に見えないものに頼らせていくという感じがしました。

鈴木:そうですね。抽象というのは小学生くらいだと難しくて、最初からいきなり抽象的なことをやらせても、子どもたちも出来るんですが、やっているうちに何をしているのか分からなくなってしまうんです。モヤモヤしてきてしまいます。まず具体的な方法から入って、徐々に抽象的な方法に展開していくのがいいんです。もちろん、子どもたちの状況によっては具体的なことだけで終わってしまう日があってもいいわけです。この場合は、二本指で指示するというワークだけでも十分成立しますから。

D:さらに展開して、視線で誘導しなさい、というのは、結構難しいことをやっていると思うのですが、この日の子どもたちは、楽しそうに笑いながらやっていますね。

鈴木:子どもの方が身体で理解しているのかもしれないですね。大人のワークショップでやるときとは違う雰囲気です。子どものほうが純粋な身体だけでこのワークを楽しんでますよね。